ヴァイオリンの弓(ボーイング)の秘密〜音色が変わる「弓の毛」の正体〜
ヴァイオリン演奏では、左手で音程をコントロールします。
一方、右手で持つ「弓」で音色や表現をコントロールします。弓はヴァイオリン演奏の魂とも言える道具です。この弓に使われている「毛」が何でできているかご存知でしょうか。
今回は、弓の秘密と「松脂(まつやに)」の役割に迫ります。
弓の毛の正体は「馬のしっぽの毛」
ヴァイオリンの弓に使われている毛は、主に雄馬のしっぽの毛です。シベリアなどに生息する馬の毛が使われます。特に、白くて長く強靭な馬の毛が最高品質とされています。
- なぜ馬の毛?: 馬の毛には目に見えない小さな「キューティクル」がたくさんあります。これは「逆鱗」とも呼ばれます。そして、このキューティクルが弦を「引っ掛けて」振動させる役割を担います。その結果、ヴァイオリンの音が出るのです。
音を出すための魔法の粉「松脂(まつやに)」
弓の毛を触るとツルツルしています。そのまま弦を擦ってもほとんど音が出ません。そこで、ここで必要になるのが、松脂(ロジン)です。
- 役割: 松の樹液を固めて作られた松脂を弓の毛に塗ります。毛のキューティクルに粘り気が加わるのです。したがって、弦を引っ掛ける力が強くなり、摩擦が生まれます。これが、大きく豊かな音色を出すことを可能にします。
- 注意点: 松脂をつけすぎると、音がギシギシと引っかかったようになります。**そのため、**適量を塗ることが大切です。
弓の持ち方:表現力を高める第一歩
弓の毛の正体や役割を知ることは大切です。それは弓を正しく扱うことにつながります。
ボーイング(弓の持ち方)は、ヴァイオリンの音色を決定づける最も重要な技術です。弓の毛のどの部分を、どれくらいの力で弦に当てるかで、音色は無限に変化します。
弓の使い方一つで、演奏は劇的に変わります
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